〈映画〉デビル(Devil)
2010年アメリカ映画。監督はM・ナイト・シャマラン。日本でもリメイクしたアガサ・クリスティの有名な小説がもとになっている。
デビルとはその名のとおり悪魔のことであるがこの映画は大半をエレベーター内で扱うと言う珍しい映画である。しかも今回の悪魔は、既出の悪魔たちとは違い、理不尽さはなく、あくまで罪びとのみを狙っているのでどちらかというと義士といった感じである。
ちなみに1997年のハリソン・フォード主演の映画も日本語では同じ題名だが全く関連はない。
主な登場人物
語り手:
劇中には一切姿が出てこない。悪魔のことのみ語る。
ボーデン(クリス・メッシーナ):
警察官。5年前に妻子を交通事故で失ったが、洗車の割引チケットに謝罪文が書かれていたので許した。様々な推理を展開したが33分間探偵以下の的中率である。断酒はもう少しで90日。
トニー・ジェンコウスキー(ローガン・マーシャル=グリーン):
5年前に女子供をみゃーんしたが、ばれなかった。しかし後悔の念か死体の眼を閉じようとしたり首吊り死体をそのままにしておけずおろそうとするなど心優しい行動がこの映画内では目立つ。前職は海兵隊で今は整備士。
サラ・キャラウェイ(ボヤナ・ノヴァコヴィッチ):
あだ名はマドンナ、煽りや、ウソツキなど豊富。ちなみに今の夫は例のエレベータが止まったビルの警備会社の人である。昔は、金目的で男を恐喝したことがあるが金の力でもみ消した。
ベン・ラーソン(ボキーム・ウッドバイン)
派遣警備員で前科もち。健康のために普段から階段を使っていたが同僚に進められ、エレベータに乗って39階へ向かったせいでえらい目に。閉所恐怖症と思ったら克服した。
ジェーン・コウスキー(ジェニー・オハラ):
こそ泥でヒステリーをおこしやすいおばあちゃん。1987年10月21日期限の催涙スプレーを後生大事に所持していた。
ヴィンス・マコーミック(ジェフリー・エアンド):
セールスマンの皮をかぶった投資詐欺の常習犯でマットレスマニア。
ドワイト(ジョー・コブデン):
エレベーターを修理しようと上から攻めたら案の定えらいことになった。お母さんは70代。
ラスティグ:
おじいちゃんで監視カメラのモニタ。ドワイトのお母さんとみゃーんをやりたいと思ってる。電気ショックを食らったようだが、誰も興味を持っていなかったのでその現場はカットされた。
ラミレス(ジェイコブ・バルガス):
悪魔の存在を信じる信仰心の塊の人。また仕事は監視カメラのモニタで劇中全くカメラから眼を離さなかったほど職務に忠実である。エレベータ内の人を落ち着かせるため、音楽を流したが受けなかったので、自分のマリア賛歌のスピーチを行った。
主なあらすじ
ボーデン警部は過去のトラウマを抱えながら一人の男の落下事件について考えていた。トラックに落下したようだが2階から落下したはずなのに範馬親子が落下した並のへこみ具合からトラックが移動したのだと考え、あるビルに行き着く。
一方そのころあらゆる闇を抱えた連中が偶然エレベータに乗り合わせ、偶然途中でとまり閉じ込められるのであった。そして偶然音声が故障し、エレベータ内の会話が聞こえず、偶然電気が故障し何度も真っ暗になるため、閉じ込められた人々は次第に不安を募らせていくのであった…。
最後に…
罪は時間が解決してくれない。それは歴史が証明している。だがその罪と向き合い、心から
反省すれば悪魔でさえ許してくれる、そんな映画であった。