薬局ねこのホラーれびゅー

ホラー映画や小説についてユーモア交じりで解説します!!

〈小説〉逆さ稲荷

2015年6月角川ホラー文庫の作品。
作者は郷内心瞳(ごうないしんどう)。ちなみにこれはペンネームではなく拝み屋で働くことになったときに決まった名前である。このとき作者は生きながら転生した
内容は作者の幼少から拝み屋になるまで(幼少期~23歳)の思い出話である。ここまでハードな心霊体験を繰り返した人はそうはいるまい。ちなみに宮城の田舎出身なので、この話の大半の怪奇現象は宮城県で起きていいる。

※作中に「逆さ稲荷」のタイトルの話があるが、主人公の話とは全く関係がない。伊野さんていう人の思い出。おっさん声の狐さんに化かされるお話。

主な登場人物

郷内心瞳:
20代前半から拝み屋を始めた主人公。ちなみにその前の職業はブラック企業コンビニエンスストアの店員とろくな目にあっていない。幼いころから霊が見える特殊能力を持つ。
思い出は主にこんな感じである。
幼稚園時代(入院前)→プールで不細工な女に突き落とされる
幼稚園時代(入院中)→ノブコちゃん痛い子植物人間と出会う
幼稚園時代(入院後)→山の神に友達作りを教わる
小学1年生→無色透明の人形がほしくて親にねだる。綺羅星
小学2年生→お面をかぶった少年たちを見かける、黒い服着た不審者おばさんともぐらたたきごっこをする
小学3年生→目玉をとる手品師に会う。
小学4年生→初めて幽霊見る。
中学時代→ドッペルゲンガーに出会う。

ちなみに自宅は

生首が転がってくる、3歳児が三味線を弾く、中年女の笑い声が聞こえるなど

そこらへんのポルターガイスト悪魔に取りつかれた家より質の悪い現象が起こっている。

お父さん、お母さん、弟、妹、祖父母:特になし出番がそこまでない。

曾祖母:
人をイラつかせる天才のクレーマー老人。だが正体は…。ちなみにこれにインスピレーションを受けたのかは知らないがバイオハザード7のみゃーんの立ち位置にもなんとなく踏襲された。
心を可視化するなどようわからん能力を持つ。言葉遣いは悪く、6歳の孫にバカとか言ったりする。残酷なシーンが好きで、女を拷問する映像化するのが難しそうなシーンをタニタ笑ってみるほど。しかもそれをやってみろとか言うし。

白い女:
主人公の一家を自分の人生をかけてストーキングする女。白い服の愛好家で数十年にわたっているので粘着性は半端ない。
どんな感じかというと、

幼女→主人公の自宅向かいの畑の中から監視
10代→主人公の自宅の端の暗闇の中から監視
20代→主人公の自宅の玄関先から監視
30代→主人公の自宅の茶の間から監視
その後→主人公の弟に忘れ物届に来る

水谷源流:
主人公の師匠。姓名判断やお祓い、土地供養なども行えるオールラウンダー。見た目は大学教授に近いらしい。仕事はとても速い上、セリフが全体的に男前である。

「決まっているだろう。今夜、これからだ。」

 

他に1話しか出ない人たちが多数いるが、ここでは一部記載する。

歩美さん:
社労士。5歳のころ猫を原形をとどめないほどの力で握りつぶした。しかしこれはあくまで幼いために犯した失敗である。このときの痛みを彼女は一生忘れないだろう。

竹沢さん:小学校時代に友人の一人が神社で野ぐそしたため、神の怒りにふれみんなうんこまみれに。

田嶋さん:人面犬を発見する。(顔は祖母)

町田さん:ドッペルゲンガーのおかげで実の娘にラッキースケベ

まゆ子さん:死神の目の劣化版が使える。

渋谷さん:10円玉専用の人間貯金箱に。

最後に…
1話完結のようでいてそれぞれの話はつながっている(他人から聞いた話は除く)
皆さんも不思議な体験はその後に起こる体験の布石かもしれないので注意しましょう。